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マルタ・ロナルディさんに会いに行ってきました

最終更新日 2025.7.7 Mon

アートホームファミリーのキャラクターを描いてくれているマルタ・ロナルディさんに会いに行き、イラストレーターになるまでのお話を聞かせてもらいました。
イラストが生まれる背景をお楽しみください。

 


 

母親が絵を描くのが好きでよく絵を描いてくれていたの。
測量士の母はすごく手先が器用な人で、今日私が着ている服も母が作ってくれたもの。小さな頃はよくお姫様を描いてくれていた時に、どんな髪型?どんな服を着ている?というように質問してくれて、創造させるように絵を描くことを楽しませてくれた。そして母が描いてくれた絵をそっくりそのままコピーして描く、そんな幼少期だったわ。 

 

 

そんな母を見て高校から芸術学校に進学。ウルビーノにあるISIA というグラフィックの学校に通ったの。この学校はウルビーノだけじゃなく他のエリアにもあって、ローマは建築、ファエンツァは焼物を学ぶところ。授業はプロフェッショナルを目指すもので、この時学んだことが今の自分にとってすごく重要になった。発案企画から最後の完成リリースまでの一連を担えるような授業の内容だったの。授業の中ではPRやマーケティング、広告を学ぶものがあったけど、あまり興味はなかったわ。どちらかというとアート的に表現をして生み出していく方が好きだったから。

 

卒業をしてボローニャでアートセラピー専門の科に進んだの。アートセラピーは人間の形成をお伝いするもの。子供がアートに触れ合う機会をつくったり、病気の人を助ける役目があるの。イタリアではとても一般的に普及している治療としての役目もあるのよ。

 

 

フリーランスでイラストを描いていた日々の中、素晴らしい出会いがあったの。1973 年イタリアで創業。世界有数のバス・サニタリーメーカーのagape の創設者が私の作品を見て、「うちの会社のイラストを描かないか?」って言ってくださった。この機会は本当に私にとって大きな出来事。

 

2020年の世界的に大流行したcovid-19の時は、オンラインやイラストレーションを充実させたい企業が増えて、私たちの生活を大きく変えたわね。私もこの機会に出版社との繋がりを持って本を出版したの。そこから出版社からも声がかかるようになって、絵本や本の挿絵を描くようになったの。

 

 

私は今、絵本の仕事、企業とのコラボレーション、アートセラピーのワークショップの3 本柱で仕事をしている。また、アートと演劇を通じて特に若い世代に向けた活動をしているアート・コレクティブ「LAN-DE-SI」との共同作業もとても大切なこと。イラストを描くという行為は自分一人で一方的なことだけど、コラボレーションやワークショップは人と人との触れ合いがある。私はこれをすごく気に入っているの!自分の経験が今の自分をつくっていること、人との出会いを導いてくれたことにとても満足しているわ。夢はまだまだあるし、Elena も授かったし、これからも自分が大好きなアートを続けていくわ!

 

 


 

Martaの描く手法は主にコラージュ。たくさんの素材を集めて素材を添えていく。ブルーノムナーリやアンリマティスに大きな影響を受け、また、子供の時に見た地元の作家作品が印象に残っていて、具象じゃなく抽象的にパズルのように手を動かしながら、コラージュしていく作業はまさに芸術。

 

 

「これはちょうどElenaを授かった時に生んだ作品。初めて母親になる気持ち、心配事だったり準備しなきゃとか、あせっていたのね。今思うと自分を理解するのに必要な行為だった。自分で自分をアートセラピーしていたのね。」

 

 

Elenaのために作ったパッチワーク絵本。

 

 

パートナーの Marcoは幼馴染。心臓外科医。勤務時間をシフト制にして、家族と過ごす時間を増やしている。

 

 

家のすぐ近くの週末メルカート。地元の生産者さんが集まって新鮮な野菜や果物を売っている。皆んな大体顔見知り。「家の近くでこんなに美味しいものが買えるなんて幸せ」とMarta。

 

 

 

街を歩いているとたくさんの人がElena に声をかけている。イタリアでの人と人との距離の近さがまさにこれ。「ほっぺが可愛いわね」と。

 

 

 

 

大切な人に会うことが出来た、貴重なイタリア訪問でした。

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